はじめに
- 「あの時、別の選択をしていれば」
- 「あんなことを言わなければ」
- 「もっと早く始めていれば」
過去のことを何度も思い出しては、「あの時ああしていれば」という後悔が止まらなくなることがあります。
これは、単純に「過去の選択を間違えたから」というだけではありません。
人は、選ばなかった選択肢を、実際以上によく見てしまう傾向があります。
この記事では、「あの時ああしていれば」という後悔が繰り返される理由と、そこから抜け出すための考え方についてまとめます。
なぜ「あの時ああしていれば」が止まらないのか
選択肢があったからこそ、別の人生を想像してしまう
例えば、A、B、Cという選択肢があり、Aの道を選んだとします。
その後、
- 「Bを選んでいれば、もっと楽だったかもしれない」
- 「Cを選んでいたら、もっと成功していたかもしれない」
と考えることがあります。
これは、失敗した場合はもとより、いい結果を得てもなお考えてしまいます。
なぜならば、実際に選んだ道については、良いことも悪いことも経験しています。
一方で、他の選択肢については、体験できなかった良い事ばかりを想像しています。
その結果、
自分が歩いている選択肢に対して、選ばなかった道は理想的になりやすい。
これはかなり不公平な比較です。
しかも、仮にBやCを選んでいても、今度は「Aを選んでいたらよかったかも」と考える可能性高いです。
他の道を選んでも、別の後悔がある
例えば、筆者の場合、公認会計士試験に長期間費やして結果が出ず、挫折したので、
- 「もっと早く撤退していれば」
- 「別のことをしていれば」
とずっと思っていました。
しかし、もし最初から公認会計士試験を受けなかったり、やり切る前に辞めていたらどうでしょうか。
今度は、
- 数年後に「若いうちに挑戦しておけばよかった」
- 「あの時、本気で続けていれば合格できたかもしれない」
と考えていた可能性があります。
つまり、どちらを選んでも、選ばなかった側の人生を美化して後悔する可能性があります。
会計士試験の経験についてはこちらの記事でご紹介しています。

選択肢が多い人ほど、後悔する材料も増える
仕事、住む場所、人間関係、趣味、進学、転職など、人生にはたくさんの選択肢があります。
選択肢が多いことは、基本的には良いこととされています。
しかし、選択肢が増えるほど、「別の選択もできた」という事実も増えます。
10個の選択肢があれば、9個は選ばないことになります。
つまり、選択するということは同時に、たくさんの「選ばなかった可能性」を作ることでもあります。
そのため、選択肢が広い人ほど、
「あっちを選んでいたらどうなっていたんだろう」
という思考が生まれやすくなります。
むしろ、選択肢が存在する以上、ある程度は避けられないものです。
選んだ道は”日常”になる
もう一つ、後悔を強くする理由があります。
それは、”慣れてしまうこと”です。
どんなに憧れていたことでも、最初は良かったものでも、時間が経つとそれが”当たり前”になります。
また、「ある程度努力したんだから、これくらいの報酬は当たり前」とも考えるでしょう。
結果、日常に刺激を感じなくなり、「もっといい人生があるのでは」と別の選択肢を夢想してしまうのです。
改善策
「過去を気にしないようにしよう」
だけでは、なかなかうまくいきません。
考えないようにすればするほど、逆に頭に浮かんでくることもあります。
そこで、後悔そのものを消そうとするよりも、物事の見方を少し変えるほうが現実的です。
「あの時あれをしてよかった」も思い出す
後悔が強いときには、逆に良かった記憶も探してみます。
例えば、
- 「あの時、あの人に助けてもらった」
- 「あの選択をしたから、これが得られた」
- 「あのおかげで、大事にならずに助かった」
というようなことです。
今までは、”今”と”あったかもしれない理想”を比べていました。
しかし、過去に悪い選択をしていたら、今よりも大惨事だったかもしれません。
このように考えると、今を”当たり前”と考える思考から、あのおかげで助かったと思えるようになるので、感謝の気持ちが湧いてきます。
「塞翁が馬」という考え方
昔から「塞翁が馬」という言葉があります。
良いことだと思っていた出来事が悪い結果につながったり、逆に悪いことだと思っていた出来事が、後になって良い結果につながったりする。
人生では、「この失敗は最悪だった」と思っていたことが、数年後には、「あの経験があったから今がある」と思えることがあります。
実際、筆者の場合は、会計士試験に挫折し、多くの”できたかもしれない事”や時間などを失いました。
しかし、会計士試験をやっていなければ、日商簿記1級に合格していませんし、暇つぶしに英語を学習したり、このサイト運営をしていません。
このように、悪い事がいいことや別のなにかに繋がることはよくあることです。
”そもそも選択肢はなかった”と考える
「たくさんの選択肢があった」と考えるからこそ、別の選択肢を夢想してしまうのです。
「その時の状況や価値観で考えれば、それしかなかった。それが最善だった」
そして、結局どの道を選択しようが、選べるのは1つです。
他の選択肢などなかったと考えれば、妄想も止まりやすくなります。
予防策”選択肢は3つに絞る”
そして今後の対策としては、”なるべく選択肢を絞る”ことが大事です。
選択肢を広げれば広げるほど、無駄に悩んだり、比較したり、後悔したりします。
実際、何か購入を検討する時なども、選択肢を広げるほど、判断に伴ってストレスが溜まります。選んだ後も、「あっちほうがよかったかも」と考えたりします。
最善のものを選ぶよりも、”そこそこの基準をクリアできればいい”という思考によって、選択肢を3つ程度に絞ります。
こうすることで、判断に伴うストレスを減らすことができます。
まとめ
人生から後悔を完全になくすことは、おそらく難しいでしょう。
- 「あの時こうしていれば」
- 「あんなことを言わなければ」
- 「もっと早くやっていれば」
という考えは、これからも出てくるかもしれません。
だから、
「あっちを選んでいたら、もっと良かったかもしれない」
と思ったときは、
そして、
「自分が選んだ道にも、良かったことはあったはず」
と考えてみる。
その視点を持つだけでも、過去の見え方は少し変わってくるかもしれません。
