ソシャゲをやめたら人生が変わった|惰性プレイが脳に与える影響

その他

最近、私はあることに気づきました。

それは、ソーシャルゲーム(いわゆる「ソシャゲ」)を惰性で続けることが、自分の思考や気力にどれほどの負担をかけているかということです。

もちろんそのゲームがとても好きで、ストレス発散になっているならば全く問題ありません

しかしもうすでに飽きているのにも関わらず、「ここまで続けてきたから」「短時間で済むから」と、なんとなく惰性でやっている場合はデメリットがたくさんあります

私もいくつかのソシャゲを、既に飽きているにも拘わらず、毎日10分程度とゲームを起動して、デイリータスクをこなしたり、イベントを少し進めたりすることがよくありました。

さらにプレイの後、ゲームのイベントのこと等が頭から離れず、ゲームに使った時間以上のエネルギーを消費していることに気づきました。

そこで今回は、「惰性で続けているソシャゲ」の影響について考え、どうすればその習慣を辞めてもっと脳を楽にし、充実した時間を過ごせるのかについて、私の経験を元に整理してみたいと思います。

ソシャゲが脳に与える影響

① ドーパミン過剰による「報酬系の鈍化」

  • ソシャゲは「ガチャ」「報酬」「ログインボーナス」などで、脳の報酬系を刺激します。
  • ドーパミンが頻繁に分泌されるため、日常の小さな喜びでは満足できなくなる
  • ドーパミンが分泌されにくい現実の活動(勉強・仕事など)にやる気が出にくくなります。

② 意思決定能力・注意力の低下

  • ガチャやイベント報酬などで「短期的な快楽」を繰り返すと、
    前頭前野(理性や計画性を司る領域)の働きが弱まる。
  • これにより、長期的な目標よりも目先の報酬を優先する傾向が強まります。
    → 勉強・仕事などの集中が難しくなる。

③ 記憶力・集中力の低下

  • 多くのソシャゲは「短時間で刺激が切り替わる」よう設計されています。
  • これにより、脳が持続的な集中状態を維持しづらくなる
  • 結果として、読書や勉強など「一つのことに集中する力」が衰える。

④ 睡眠の質の悪化

  • 就寝前のスマホ操作や、夜のイベント更新によるプレイで、
    ブルーライト+心理的興奮が睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を妨げます。
  • 睡眠不足は記憶の定着感情の安定に悪影響を与え、
    結果的に脳の回復力が落ちる習慣的に疲労がたまりやすくなる

⑤ 現実逃避の癖がつく

  • ゲーム内では「すぐに成長」「称賛」「報酬」が得られる一方で、
    現実では努力してもすぐ成果が出ません
  • その差がストレスとなり、現実よりも仮想世界を優先する思考回路ができてしまうことがあります。

⑥ 比較や義務感によるストレス

  • ランキングなどの要素が、「他人との比較」や「義務感によるプレイ」を助長。
  • 脳は常に軽い緊張状態になり、慢性的にストレスホルモン(コルチゾール)が増加
    イライラ・疲労・思考力低下などに影響します。

他にもいろんな悪影響が

毎日10分が一年積み重なると…

ソシャゲをやっていると、つい「今日もデイリータスクを終わらせる」「イベントを少し進める」と思ってしまい、ゲームを開いてしまいます。

しかしこの毎日の「ちょっとした作業」が、実は脳を疲れさせているのです。

1日10分、15分程度のプレイは、一見たいした弊害がないように思えるかもしれませんが、実際にはその積み重ねが大きな負担になっているのです。

もしこれを1年間続けると、約91時間から121時間の時間を費やすことになります。この時間を他の活動に使えたら、どれほど有意義だっただろうかと振り返ることがあります。

そのうえデイリータスクを終わらせた後に、ゲームのことが頭から離れないことがあります。

「期日以内に期間限定イベントを終わらせられるか」「どのキャラをどのように育成するか」「次はどんなイベントがあるんだろう?」といったことが頭を巡り、無意識のうちにそれらの思考にエネルギーを消費してしまうのです。

またそれらが気になるあまり、ネットやYouTubeで検索したりすることもあり、さらに時間と労力を使います。

うまく行かないストレス

ソシャゲをプレイしていると、ゲーム内での進行状況や課金、ガチャによってストレスが生じることもあります。

ガチャで思い通りにいかなかったときや、勢いで課金して後で後悔したり等、無意識に私たちの心に積み重なり、次第に大きなストレスとなることがあります。

このようなストレスは、思考や集中力に悪影響を与え、逆にゲームから得るべき楽しさが失われてしまう原因となるのです。

期間限定の罠

またソシャゲではたびたび、期間限定でお得で楽しいイベントが開催されます。

しかしそういったゲーム内での期間限定のイベントやガチャに対して、新鮮さや期待と同時に、焦燥感を少なからず感じます。

期間限定という縛りは、消費者の購買意欲を高めるため、ビジネスでよく使われる手法です。

今やらないと損する!

二度と手に入らない期間限定アイテムがある

これを逃せば半年から1年以上手に入らないかもしれない

このように感じると、本来そこまでゲームをやる気分ではないのに、イベントの消化を義務感でやったりします。

ソシャゲもビジネスですから、企業側はユーザーになるべくゲームに長時間費やしてもらうために、このような手法を用いて、ゲームを起動させる動機を与えるのです。

また、YouTubeやSNSで他のユーザーが限定キャラを当てているのを見て、自分も欲しくなります。

初めのうちは課金するのは無駄と思っていても、我慢によって徐々にストレスがたまり、ある時、どうにでもなれと課金をしてしまいます。

こうなってしまうと、はじめのうちは色々言い訳を考えつつも、我慢から解放されて満足するのですが、時間がたつごとに後悔や自責の念にかられます。

計画的なお金の使い方は、自分で感情をコントロールできているため満足することができますが、衝動的な買い物はどうしても後悔が勝ってしまいます

期間限定の誘惑に対する魔法の言葉

期間限定に弱い方に一つお勧めの考え方があります。

期間限定の商品は、期間限定でないと売れない程度の価値しかない

ということです。

冷静に考えると、ソシャゲのガチャで得られるものはただのデータです。

ゲーム内でダメージ量が上がったり、きらびやかな衣装に代わっても、本当にそれに数万円の価値があるかと言われたら、甚だ疑問です。

数年後にはゲームはインフレして、数万出して手に入れたものがイベントで無料配布されていたりもします。

冷静になって考えると、そこまで価値があるものではないからこそ、期間限定かつガチャで確立を下げて、意図的にレア度を上げることで、購買意欲を高めているのです。

「今手に入れないと損してしまうかもしれない」と思ったら、この考え方をすることで購買欲を抑えることに役立ちます。


ソシャゲを辞めることで得られる脳の休息

実際にソシャゲをアンストしてみると、驚くほど脳が楽になります。

私は実際にソシャゲをやめることで、日々の思考や気力の消耗を減らすことができ、代わりにもっと有意義な活動に時間を使えるようになりました。

具体的には英語学習や資格の勉強、筋トレなどです。

他にも買い切り型の安くておもしろいゲームなども楽しんでいます。ソシャゲによって大金を得て得る快感と、これらの買い切り型のゲームから得られる快感は、あまり差がないと感じます。

無駄なストレスからの解放

ソシャゲから受けるストレスには以下のようなものがあります。

  • 限定キャラやアイテムへの物欲
  • 「ゲーム上の人間関係や悪質なユーザーに対する怒り
  • ゲームの勝ち負けのストレス

ソシャゲをやっていると、数千円がゴミのような価値で、数万円課金することが当たり前のような感覚になります。キャラを最大限に強化するには10万単位でお金がかかったりもします。

またソシャゲはユーザーを取り込むために、無料のものが多いです。サービスは低価格のものほど、民度が悪くなることが一般的です。ソシャゲも例にも漏れず、民度が悪いことが多いです。

さらにネットの匿名性もあいまって、攻撃的なユーザーが増えます。

ソシャゲから離れて数日でかなり気分が楽になり、時間や気力に余裕が出来た分、やるべきことが捗ることに気付きます

数週間から1か月程度も経てば、以上のようなストレスから完全に解放されます。

世の中には、もっと安くて価値があるサービスがたくさんあることに気付けます。感覚が正常になります。

ネットフリックスは1000円以下で、面白い映画やドラマが見放題です。どんどん面白い大作が追加されるし、英語の学習もできます。

以下の記事では、余暇をネットフリックスを使って英語学習にかえることについて書いています。

他にも1000円ちょっとで楽しめるインディーズのゲームや中古のソフトなども無数にあります。読みたいマンガなどもいいです。

読書や筋トレ、資格勉強、家族とのコミュニケーションに使えば、有意義な時間になります。

お金も貯まる

ほかにも、課金していたお金を貯金したり投資信託に積立をしていれば、将来いざというときにお金に余裕ができます。資産が増えるのが自信にもなります。

自分はソシャゲをしていると、課金をしてしまうタイプなのですが、過去1年の家計簿を見ると、ソシャゲに圧倒的に浪費をしていることに気付きました。

初めは無課金、微課金を貫こうという気持ちでいるのですが、1か月もプレイすれば徐々に課金の誘惑に負けて、「お得なこのパックだけ」「期間限定のこれだけ」など気づけば数千円、数万円に膨らんでいました。

ソシャゲはお金の価値が異常です。たかが一回10連のガチャを引くのに、1000円、2000円が普通です。それなのに、欲しい物は10連では手に入りません。

仮に数万円使って強いキャラやアイテムを手に入れても、その満足感はせいぜい数日から数週間で消えます。また次の限定のキャラやガチャが出現し、手に入れなきゃ!となります。

ソシャゲを辞めたことで、「なんであんなに欲しがっていたのか」と思うくらい、ピタッと物欲の衝動が収まりお金が貯まるようになりました。

お金の消費を計画的にコントロールできることは、自己効力感に繋がり、心が安定します。

ソシャゲを辞めるための具体的な方法

「やめよう」と思っても、実際にソシャゲを辞めるのは簡単ではありません。

特に、日々の習慣としてゲームを続けていると、どうしても「もう少しだけやろう」と思ってしまいます。

そのため、ソシャゲを辞めるためには、少しの工夫が必要です。

注意点

これらを実行するときに心がけたいことは、はじめから完ぺきを目指さないことです。

まずはゲーム時間の半減程度を目指しましょう。

辞める意識が強いときは、「この先絶対にこのゲームをやらない!」と決意しますが、楽しそうなイベントやアップデートに目がくらんだり、その他リアルでストレスがたまったりしたときに戻りたくなります。

意志の力や感情は、一時的でとても脆いのです。

結果的にゲームに復帰してしまったとき、自責の念でさらに依存してしまう可能性があります。

ですので、まずソシャゲを辞めようと決意し、今まで毎日ソシャゲに費やしていた時間が減少しただけでも、とても価値があることです。

ゆっくり時間をかけて、減らしていきましょう。

1 アプリをアンインストールする

最も効果的な方法の一つは、アプリを完全にアンインストールすることです。

スマホにアプリをインストールしている限り、ちょっとした空き時間にゲームを起動してしまうことがあります。

ですがアプリをアンインストールすることで、物理的にゲームをプレイする環境を遠ざけることで、誘惑が減ります。

時間がかかったり面倒くさいものに対しては、自然とやる気が下がります

だからこそ製作者側は、なるべくユーザーが何度もゲームに戻ってきてくれるように、ロード時間の短縮やUIの不便を改善などの起動のストレスを軽減する対策をするのですが、スマホからアンストしてしまえばその術中から逃れることが出来ます。

毎度アプリストアからダウンロードしたりアカウントにログインし直すことは、かなり面倒なので、本当にモチベーションが高いとき以外は、やる気が落ちるでしょう。

もちろん、最初は「ちょっとだけ再インストールしようかな」と思うかもしれませんが、しばらくゲームから離れているうちに、その習慣が薄れていくことに気づくはずです。

2 プレイするデバイスを変える

もしスマホでゲームをしてしまう場合、プレイするデバイスを変更するのも有効な手段です。

例えば、タブレットやPCにアプリをインストールすることで、わざわざゲームを立ち上げる手間が増え、自然とプレイの頻度が減ります

スマホはいつでもどこでもゲームを起動できるため、その誘惑に勝つためには、環境を変えることが重要です。

ハードルが高い場合

アンインストールや、端末を変更することもハードルが高い場合は、

  • スマホをクローゼットにしまう
  • 別室に置いておく
  • 家の中で持ち歩かない

などもとても有効な方法です。

スマホと物理的に距離が置けると、無意識にスマホを起動する癖が半減します。

3 ソシャゲの代わりに有意義な活動を見つける

ソシャゲをやめることに抵抗がある場合、代わりに別の楽しみを見つけることが効果的です。

例えば、ソシャゲがやりたいなと感じたら、趣味や新しいスキルを学ぶことに時間を使うことで、ゲームに費やしていた時間を有意義に過ごすことができます。

自分が本当に興味のあることに没頭することで、ソシャゲから離れることが自然になります。

4 自己成長を実感する

ゲーム内での進行状況やキャラクターの強化に満足感を感じていたとしても、それは一時的なものであり、実生活には何の意味も持ちません。

ソシャゲを辞めることで、自己成長に繋がる活動に時間を使うことができます

例えば、学習や運動を通じて、実際に自分が成長していることを実感できるようになります。

このような活動に時間を充てることで、自己肯定感が高まり、さらに充実感を得ることができます。

5 SNSや他人に宣言しないこと

ソシャゲを辞める人にありがちなのが、SNS等によって引退を宣言することです。

宣言したからには絶対やめようと3日から1週間程度は我慢するのですが、やはり習慣というものはすごいもので、辞めようと思えば思うほどストレスがたまり、意志力の限界が来たときに戻ってしまいます。

ゲームに戻ってしまったときに、「自分はなんてダメな人間なんだ」と自責してしまううえに、周りからも裏では「やっぱり戻ってきた」「引退詐欺」「意志力がない人間だ」と茶化されてしまいます。

これによって自暴自棄になり、せっかくの辞める機会を逃してしまいます。

人に宣言せず、自分の習慣を少しずつ変えていくのが大事です。初めから完ぺきである必要はありません。

仮に1週間後に耐え切れずソシャゲを起動しても、それまで毎日起動していたのだとしたら、1/7までプレイ時間を減少できているのです。

そうやって自分の成長を自分で認めるのが大事です。

結論

ソシャゲを惰性で続けていることが、実は私たちの脳に大きな負担をかけ、無駄な時間やエネルギーを消耗させていることがよくあります。

ゲームをやめること、またはその頻度を減らすことで、脳を休め、他の有意義な活動に集中することができるようになります。

私自身もソシャゲを辞めることで、心の余裕や自己成長を実感し、より充実した日々を送ることができるようになりました。

ソシャゲをやめることを一度試してみると、驚くほど気持ちが楽になり、生活が豊かになることを実感できるでしょう。