英語のイマージョンラーニングを始めて、気づけば2年ほど経ちました。
毎日平均3時間以上は費やしているので、少なくとも2000時間は超えています。
ただ、最初に言っておくと、イマージョンラーニングを2年やっても英語がペラペラにはなりません。
ですが、
- 字幕なしで理解できる作品が増えた
- 英語を英語のまま処理できる感覚が出てきた
- ネイティブっぽい表現の違和感が分かるようになった
など、確実な変化を感じています。
この記事では、イマージョンラーニングを2年続けてきたリアルな成果と現実、そして続けてわかったことを、まとめてご紹介します。
1年半経過時の感想はこちら。

筆者のイマージョンラーニングのやり方
イマージョンラーニングを継続するためのルール
イマージョンラーニングをするにあたって、「1日何時間やるか」は決めていないです。
大まかなルールは1つだけ。
「暇になったら、英語の動画を見る」ということです。
また、細かく言えば、
- 見たいものだけを見る
- 集中できないときは休む
- つまらないところは飛ばす
- 気になる単語やフレーズを調べる
こういったことも意識しています。
かなり適当ですが、2年続いたのはこれらのおかげです。
”調べるモード”と”流し見モード”を使い分ける
- モチベーションが高いとき
- 何度も出てきて、気になる表現がある
こういうときだけ、単語やフレーズを調べます。これが”調べるモード”です。
調べることで「あーそういうことね」と腑に落ちたり、勘違いが減るので、確実に必要な作業です。
しかし常に”調べるモード”だと、集中力が切れやすいし、わからないところだけに注目してしまう癖がついてしまいます。
流し見モードも使う
上記の”調べるモード”に疲れたら、”流し見モード”に切り替えます。
- 英語音声・英語字幕で、ある程度内容が理解できる作品を選ぶ
- 意味は大体でいい。推測でOK
- 映像に没入できたらいい
流し見のほうが、日本語を介さずに英語がスッと頭に入ってくる感覚があります。
細かい分からない部分にばかり目を向けていると、内容を楽しめません。
しかし”流し見モード”では余計な意識を取り除くため、ストーリーや映像、音楽も楽しめます。
そして長時間没頭して見ていられます。
また、ここで「何度も出てくるな」と思ったフレーズや単語は、気が向いたときに調べます。
イマージョンラーニングを2年継続して得た学び
英語がペラペラに話せるわけではない
2年間英語の映像を見続けた結果ですが、スピーキングの話で言えば、まだまだです。
アウトプットの練習を全くしていないので当たり前です。
スピーキング能力を伸ばしたい場合は、シャドーイングや独り言、会話などをすることが別途必要です。
しかし、大量のインプットのみでも、変化は確実にあります。
- よく聞く会話フレーズや単語、短文なら考えずに反射で出る(「It can’t be serious.」「What am I supposed to do?」「There is no other choice.」「If you don’t mind~」など)
- セリフの一部が頭に浮かんでくる
- 他のセリフなども、覚えやすくなっている
- ネイティブの話すリズムや発音が頭に入っている
発音は意識的に練習する必要がある
発音をよくするためには、”音声変化”を知ることが大事です。
大量にインプットをしても、音に対して間違った認識をしていると、いつまでも発音はうまくはなりません。
自分は”サイバーパンク2077”というアニメが好きで、10回以上見ました。セリフも割と覚えていました。
そして試しに主人公のセリフを真似して録音してみたところ、全然ネイティブっぽくなくて、変なことに気付きました。
分析したところ、音声変化をわかっていないことが原因でした。
例えば「What have I done?」の場合、「ワット ハブ アイ ダン?」ではなく、「ワラヴァイダン」になります。
こういった新たな発見が、分析することでたくさん見つかります。
そして一度気づくと、他のところでも「やっぱり”h”発音していないな」と気づけますし、リスニング力にも直結します。
このように発音をネイティブにできるだけ近づけるためには、ただ聞いているだけでは十分ではなく、実際に真似して比較して分析する必要があります。
ちなみに真似するときは、セリフを聞きながら、同時にかぶせるように発音するオーバーラッピングがおすすめです。
なぜオーバーラッピングがおすすめなのかというと、自分がオリジナルの音声に比べて、遅れていることにすぐ気づくことが出来るからです。
”遅れる”ということは、音が繋がったり脱落しているために、自分の認識より、実際の発音が短い可能性があります。
その部分をスロー再生にしたり、chatGPTに聞くことで、勘違いを修正できます。
また、スロー再生にしたり、セリフを繰り返すのは、Language Reactorを使うと簡単にできるのでお勧めです。
また、詳しい音声変化については以下の動画がおすすめです。
イマージョンラーニングを2年継続して得た成果
半年前は対象年齢7歳の作品が適正→10歳から13歳くらいまで成長
ネットフリックスなどの映像作品には、対象年齢が設けられています。
色々な要素によってレートが決まっていますが、おおよそ英語の難しさと比例しているので、自分の英語力を測るための目安の一つになります。
筆者の理解度を以下の表にまとめました。
| 対象年齢 | 筆者の理解度 | 特徴 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| 7歳向け | ほぼ問題なし | 語彙・文法が非常にシンプル。映像情報が多く、子供向けでシンプルな英語が多い | ポケモンコンシェルジュ、カップヘッド、子供向けアニメ版アバター |
| 10歳向け | ほぼ理解できる | 日常語彙が中心。物語構造も直線的 | ハリーポッター 賢者の石、秘密の部屋 |
| 13歳向け | 見れるが、わからない部分が増える | 抽象表現・皮肉・比喩が増え、セリフ理解が追いつかない場面が出てくる | ハリーポッター アズカバンの囚人、ゴブレットなど |
| 16歳向け | 基本わからない | 会話スピードが速く、含み・前提知識・スラングが多い | ブレイキング・バッド、SUITS などの海外ドラマ |
イマージョンラーニングを始めて1年半経過時は、対象年齢7歳レベルでしたが、2年経過時は10歳から13歳の間くらいに成長しました。
最近久々に”ハリーポッター”がネットフリックスに戻ってきたので、1から見ていますが、理解度が上がっていることに感動しました。
昔見たときはもっと難しく感じていた気がするのですが、今は簡単に聞こえています。
ハリーポッターシリーズは、”賢者の石”と”秘密の部屋”は対象年齢10歳なので見やすいです。
しかし”アズカバンの囚人”以降は監督が変わったこともあり、対象年齢が13歳になるので少し難易度が上がります。
また、大半のセリフは簡単なフレーズばかりなのですが、一部のキャラクターは難しかったり古風な表現を使います。(スネイプ先生、ドローレス・アンブリッジ、ルシウス・マルフォイ、スラグホーン先生など)
対象年齢も目安であって、例外もある
また、日本・韓国のドラマやアニメで、エロ・グロ要素によって、対象年齢が上がっているものは、英語が難しくないので見れます。
例えば、イカゲーム、今際の国のアリス、アニメの桃源暗鬼などは対象年齢16歳以上ですが、わりと簡単です。
字幕なしでも楽しめる作品が増えた
前は字幕がなければ、ほとんどの動画が理解できませんでした。
しかし今はYouTubeやネットフリックスなどで、字幕なしでも理解できる動画がかなり増えました。
テンプレのセリフなどがしっかり頭に入ってきたおかげです。
最近は、”セリフの大半が簡単なフレーズや語彙で、わざわざ字幕を読むのも面倒”と思うときが増えました。
あとはそもそも、”字幕と音声がずれていて、役に立たない時”があります。
なので、字幕を消してみたところ、映像とリスニングだけに集中できるので、かなり負担が軽くなり、かつ理解できることがわかりました。
もちろん、100%一言一句聞き取れているわけではありません。
日本語で映像を見ている時も、一言一句集中して聞かなくても、作品の大体のストーリーが追えますし、楽しめるのと同じです。
字幕なしで理解できるようになった理由
何度も聞いてみて読んで、インプットしたフレーズや語彙などは、字幕なしでも楽に聞こえるようになります。
2年間字幕をつけて、イマージョンラーニングを続けた結果、汎用性の高いフレーズや語彙を自然に獲得することが出来ました。
「よく出てくるなあ」という語彙は、Language Reactorを使って意味を調べていました。
他にも、実際の音と字幕を照らし合わせて、音の予測とのズレを地道に解消してきたことも大きな理由の1つです。
字幕なしで見るためには、字幕を付けないで見る訓練が必要?
英語学習の情報を漁っていると、
「字幕を付けていると、リーディング力ばかりが伸びて耳が育たない」
という情報も目にすることがあります。
しかし筆者の場合は、今まで字幕なしで聞くトレーニングは積んでいませんが、何度も目にして耳にしてきたフレーズは字幕なしでもはっきりと聞こえます。
つまり字幕ありで学習していても、インプットを継続していれば、自然と字幕なしでも聞こえるようになります。
ですので、筆者の見解としては、リスニング力を鍛えるために、動画の大部分がわからないのに字幕を外す必要はないと思っています。
早い段階で字幕なしで聞いても、大半がノイズに聞こえて、ほとんど意味が理解できません。めちゃくちゃストレスが溜まりますし、すぐ眠くなるでしょう。
自分は海外ドラマなどで頻出のセリフや語彙を字幕をつけて、頭に入れることが大事だと思います。そのうち字幕を読む必要がないくらい、頻出のフレーズが馴染みます。
このレベルになってから、字幕なしで見るほうがストレスが少なく、挫折しにくいと思います。
字幕なしでも理解できるカラクリは、コンビニ店員の挨拶と同じ
言語を”聞いて理解する”ときの流れは、
音を聞く → 状況から「この場面なら、普通こう言うはず」という予測を立てる → 脳が意味として認識する
この順番だと考えています。
日本語で考えると分かりやすいです。
たとえばコンビニで、店員が「らっさっせー」と言ったとしても、私たちは一瞬で「いらっしゃいませ」と理解できます。
発音がかなり崩れているのに理解できるのは、頭の中にあらかじめ「コンビニでは入店時に“いらっしゃいませ”と言われる」というテンプレがインプットされているからです。
もしこのテンプレがなければ、「今なんて言った?」「聞き取れなかった」となるはずです。
英語も同じで、音を正確に一音ずつ聞き取れるかどうかよりも、
「この場面では、だいたいこういうことを言う」というテンプレがどれだけ頭に入っているかの方が重要だと感じています。
そう考えると、
- とにかく字幕なしで耳を鍛える
- 聞き取れない音を無理やり聞き続ける
といった学習は、必ずしも最優先事項ではないと推定します。
むしろ字幕をつけて、映像と文脈と共に、よく使われるフレーズや言い回しを大量にインプットすることが、英語を”聞いて分かる”状態への近道だと思います。
「英語の回路ができてきてる」と感じる
以下のような効果を感じています。
- ネイティブがよく使う言い回しが感覚的にわかる
- 変な発音といい発音(イギリス、アメリカ英語が基準)の違いがわかる
- 無理なく、英語を英語のまま処理している
- 英語の文を読むとき、ネイティブの読み方やリズムが頭に流れる
英語力の成長曲線が上がっている
最初の半年よりも、直近半年のほうが伸びを感じています。
イマージョンを始めてから半年は、”日本語音声+英語字幕”から始めました。
それに比べて今は”英語音声+英語字幕”がデフォルトで、大量にインプットできてるため、音声や発音、語彙力、リンキングなど様々な点で学びが大きいです。
また、自分の英語力のレベルが上がって、理解できる部分が増えるほど、インプット量が加速します。
なぜなら、ノンストップで作品を楽しめる時間が長くなり、大半の部分がわかることで、より細かい表現にまで意識が向くからです。
今後も継続していくことで、見れる作品のレベルも上がっていき、フレーズや語彙力もより獲得できることが予測されます。
このように、イマージョンラーニングは初めは大変かもしれませんが、後半ほどレベルが急激に上がっていくので、今後が楽しみです。
TOEICの点数が伸びた
こちらの記事で解説しています。

やらなかったこと、やめたこと
洋書は合わなかった
洋書はイマージョンラーニングにおいて、かなり効果的なものです。
短時間で大量に英文に触れることができるので、ボキャブラリーの獲得に向いています。
しかし、以下のような理由から自分は苦手でした。
- 音声がない
- 映像がない
- 文字数が多い
- 小説特有の表現が難しい
特に最後の、小説特有の表現がきつかったです。
今は映画やドラマのほうが圧倒的に楽しいので、そちらでやっています。
Ankiも使っていない ※2年を経過して、また取り入れました。
”anki”とは、暗記カードを作成して、定期的に復習できるアプリのことです。
アニメやドラマででてきたわからない単語を、例文やイラストと共に復習することで、記憶に残りやすくなります。
※一時期Ankiはやめていましたが、2年を超えてまたやり始めました。
頻出の単語はイマージョンをしていれば入りますが、たまに出てくるような単語はankiなどを使って出会う回数を増やさないと、覚えるのが遅くなります。

まとめ
イマージョンを2年間継続しても、ペラペラ話せるようになったり、どんな映画やドラマでも字幕なしで見れるような派手な成果は出ませんが、確実に英語力は身につきます。
イマージョンラーニングは初めは成果が見られにくいかもしれません。
ですが、続けていると、
- 頻出フレーズが自然に聞こえる
- 英語を英語のまま理解できる
- ネイティブっぽい違和感がわかる
など、小さな変化が少しずつ積み上がっていきます。
自分もまだ途中ですが、半年前より確実に英語が楽になっています。
今後さらに続けて、どこまで理解できるようになるのか楽しみです。


